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外国人介護職員に伝わるやさしい日本語|現場の言い換え例と教え方

2人の介護職員が絵カードを使って分かりやすい説明を練習する様子(AI生成イメージ) 介護
やさしい日本語の研修イメージ(AI生成。実在の施設・職員ではありません)

アイキャッチ画像は研修イメージです。実在の施設・職員の写真ではありません。

外国人介護職員に仕事を説明するとき、「ゆっくり話したのに伝わらない」「はい、と答えた後に作業が止まってしまう」と感じることはありませんか。見直したいのは、話す速さだけでなく、言葉の具体性と一度に伝える情報の量です。

この記事では、名古屋・愛知の介護施設で受け入れや教育を担当する方に向けて、やさしい日本語を日々の業務説明に取り入れる方法を紹介します。以下の言い換えは研修用の作成例です。施設の手順と本人の日本語力に合わせて調整してください。

やさしい日本語とは?相手に合わせて伝え方を整えること

やさしい日本語は、難しい表現を言い換え、相手が理解しやすい形で伝える工夫です。名古屋市港区の案内でも、理解を確かめることや、文を短くして話すことなどが紹介されています。詳しくは名古屋市港区「みんなで使おう!やさしい日本語」をご覧ください。

ここからは、この考え方を職員教育に応用した提案です。国籍だけで理解度を決めず、本人が知っている言葉、経験した業務、聞き取りやすい速さを確認するところから始めましょう。大人の同僚として敬意を持ち、説明の内容は具体的にします。

外国人介護職員への説明を分かりやすくする4つの工夫

1.一度に一つの作業を伝える

複数の指示を続けると、どこまで終わったか分からなくなることがあります。「タオルを数えて、不足分を出して、棚に戻しておいて」なら、最初は「このタオルを数えてください」で区切ります。数を確認してから、次の作業を説明します。

2.「それ」「あとで」を具体的な言葉にする

指さしだけで「それをあそこに」と伝えるより、物の名前と置く場所を伝えます。初めて使う物は現物や写真を見せ、名前を一緒に確認すると説明をそろえやすくなります。期限がある場合は、時刻も明確にします。

3.専門用語は実物・意味・使う場面を組み合わせる

仕事で必要な専門用語は、単に省略するのではなく、意味と結び付けて教えます。例えば「申し送り」なら「次に働く職員へ、仕事で必要な情報を伝えること」と説明し、施設内の実際の流れを見せます。詳しい練習方法は申し送りの教え方と練習例で紹介しています。

4.返事の後に、次の行動を一緒に確認する

「分かりましたか」だけで終わらせず、「最初に何をしますか」「どの棚に置きますか」と具体的に尋ねます。言葉で説明するのが難しい場合は、指さしや実演でも確認できます。試すような口調を避け、「私の説明が伝わったか、一緒に確認しましょう」と声をかけます。

介護施設で使える言い換え例

次の例は、備品整理や研修の場面を想定しています。担当者名・時刻・場所は実際の運用に置き換えてください。

  • 「適当に補充しておいて」
    →「この棚のタオルを10枚にしてください。足りない分は、隣の棚から持ってきてください」
  • 「手が空いたら確認して」
    →「今の作業が終わったら、今日の研修予定を見てください。10時までに担当者へ確認してください」
  • 「それ、元に戻して」
    →「このファイルを、事務室の青い棚に戻してください」
  • 「一応、共有しておいて」
    →「備品の不足を、今日の担当者に伝えてください。足りない物の名前と数を伝えてください」
  • 「分からなかったら聞いて」
    →「次に何をするか分からないときは、作業を始める前に、この担当者へ聞いてください」

言い換えた後も長くなる場合は、一文ずつ区切ります。「誰が・何を・いつまでに・どこへ」を全部一息で話す必要はありません。相手の反応を見ながら、必要な情報を順番に伝えましょう。

指導担当者だけでなく、チームで言葉をそろえる

同じ物を職員ごとに違う名前で呼ぶと、新人は別の物だと受け取ることがあります。まずは現場でよく使う物や作業を5つ選び、「施設で使う名前」「短い説明」「置き場所や写真」を一枚にまとめる方法を提案します。

本人にも「どの呼び方が分かりやすかったですか」と聞き、勤務中に出た言葉を少しずつ追加します。学習のために時間を設ける場合も、担当者と実施のタイミングを決めて、無理なく続けられる形にしましょう。

明日から試す5分の振り返り

  1. 今日、説明し直した言葉を一つ選ぶ。
  2. 「曖昧な言葉」「長い文」「知らない用語」のどこで止まったかを確認する。
  3. 担当者同士で、短い言い換えを一つ作る。
  4. 本人に伝え、次の行動が共有できたかを確認する。
  5. 分かりやすかった表現を、チームのメモに残す。

記録を書く場面で困っている場合は介護記録の教え方と添削のポイント、入職後の状況を整理したい場合は入職1か月の面談の質問例も参考にしてください。

やさしい日本語は、一人の指導担当者だけが工夫して終わるものではありません。本人と確かめながら、施設全体で使いやすい説明を増やすことが大切です。外国人介護人材の受け入れや教育体制を整理したい方は、中部ケア協同組合のお問い合わせ窓口へご相談ください。

参考:名古屋市港区「みんなで使おう!やさしい日本語」(2026年10月23日確認)。言い換え例・振り返り手順は本記事の研修用提案です。