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外国人介護職員への申し送りの教え方|伝える順番と練習例

3人の介護職員がノートを囲んで申し送りを練習する様子(AI生成イメージ) 介護
申し送りの練習イメージ(AI生成。実在の施設・職員ではありません)

外国人介護職員への申し送りの教え方で、「何から説明してもらえばよいか」「聞き取れないときにどう支えればよいか」と迷うことがあります。話す速さや単語だけを直すのではなく、必要な情報を伝える順番と、聞き返す方法をそろえて練習しましょう。

名古屋・愛知の介護施設で教育を担当する方向けに、日常の申し送りを練習する手順と、指導者が使える声かけ例をまとめます。施設で決めた報告方法・記録様式を優先し、実際の利用者情報は決められた範囲で取り扱ってください。

申し送りの指導前に「何を引き継ぐか」をそろえる

最初に、施設で使っている申し送り用紙や確認項目を指導者同士で共有します。担当者によって順番や略語が違うと、新人はどの説明を基準にすればよいか分かりません。

外国人介護職員の日本語力を一括りにせず、聞く・読む・話すうち、どの場面に難しさがあるかを確かめます。文章なら分かるのに口頭では聞き取りづらい場合には、手元の記録と話の内容を対応させる練習から始められます。

また、通常の勤務交代時の申し送りと、直ちに担当者へ連絡すべき報告は区別します。急ぐ必要がある場面では、練習用の順番を最後まで整えることよりも、施設の緊急時連絡手順に従うことを先に教えます。本記事の例は伝え方の練習用であり、医療的な判断や緊急度の判定基準ではありません。

外国人介護職員が伝えやすい申し送りの順番

施設の様式に合わせて、次のような見出しを手元に置きます。すべてを毎回話すという意味ではなく、必要な項目を見落とさないための練習の枠組みです。

  1. 誰について・いつのことか:施設で定めた本人確認の方法と時刻を使う。
  2. 何があったか:自分が見たこと、本人から聞いたことを区別する。
  3. 何をしたか:実施した対応と、誰に報告したかを伝える。
  4. 次の担当者に何を確認してほしいか:引き継ぐ内容を具体的にする。

「いつもと違いました」だけでは、受け手は確認する対象を絞れません。「いつ」「どの場面」「何が違ったか」を補うよう促します。一方で、本人が把握していない数字や理由を推測して付け足さないことも大切です。「まだ確認できていません」と言えるようにしておきます。

架空の場面で練習する:洗濯物の返却の申し送り

初めの練習では、実際の個人情報を使わず、簡単な架空の場面を用意します。以下は利用者の状態判断を伴わない練習例です。名前・時刻・状況はすべて架空です。

項目練習する文
誰・いつ練習用のAさんの洗濯物について、今日の15時のことです。
何があったか返却用の袋に、名前の確認ができないタオルが1枚ありました。
何をしたか返却せず、担当者に報告しました。タオルは施設で決めた確認場所に置いてあります。
次の確認次の担当者は、返却前に名前を確認してください。

まず見出しを見ながら一文ずつ話し、次にメモを見て一続きで伝えます。指導者は「日本語がきれいか」だけでなく、未確認の点と次の対応が相手に伝わったかを見ます。実際の現場では、物品の扱い方も施設のルールに合わせてください。

聞き返す言葉も、申し送りの練習に入れる

受け手として参加する練習も必要です。「分かりましたか」にうなずいただけで確認を終えず、本人が次にすることを短く説明できるか確かめます。

  • 「もう一度、ゆっくりお願いします」
  • 「〇〇は、どういう意味ですか」
  • 「私が次にすることは、〇〇で合っていますか」
  • 「時刻をもう一度確認してもよいですか」

聞き返しがあったら、質問した行動を受け止めます。忙しい場面で「さっき言ったでしょう」と返すと、次に確認することをためらうかもしれません。指導者も一度に複数の用件を詰め込まず、要点を区切って伝えましょう。

指導者が確認する4つのポイント

事実と推測が混ざっていないか

「本人がこう話した」「自分がこう見た」「まだ確認していない」を分けます。「たぶん」「いつも」の意味が曖昧な場合は、責めずに、どの場面を指しているか聞きます。

施設独自の略語を説明できているか

新人が聞き取れなかった単語を少数ずつメモし、正式な言い方と使う場面をそろえます。指導者同士でも意味が一致しない略語は、そのまま暗記させず言い換えます。

相手が次に動ける内容になっているか

「よろしくお願いします」だけで終わらず、「何を確認するのか」を伝えます。権限や役割を超えた対応を任せず、本人が判断に迷うときの報告先も確認してください。

一度に直す点を増やしすぎていないか

最初の練習で情報の順番を確認したら、次は時刻の言い方など、一つずつ振り返ります。助詞や発音の修正だけで時間を使い切らず、必要な情報が伝わった点も具体的に伝えます。

短い練習と振り返りを、日々の教育につなげる

例えば「指導者の例を聞く→架空の場面を話す→受け手が確認する→一つ改善する」という流れなら、施設の状況に合わせて短時間でも取り入れられます。実施時間や回数に一律の基準を設けるのではなく、本人の経験と業務への慣れ方に合わせて調整します。

練習後は「今日できたこと」「次に練習すること」「誰が確認するか」を一行ずつ残します。実際の申し送りで困った点は、入職1か月の面談の質問例を使って整理することもできます。

書く指導と連動させる場合は、介護記録の教え方と添削のポイントもご覧ください。施設の受け入れ・育成体制については、人材育成・採用後の支援の案内とご相談窓口をご利用ください。